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『野火』


おおきに、手紙の開封には必ずペーパーナイフを使いたい支配人です。

大岡昇平原作作品を、塚本晋也監督が衝撃の映画化。50年前の市川崑作品を観た人もいるかもしない(不甲斐ないが、支配人は未見です)が、「リメイクではなく、あくまで原作から感じたものを映画にしたもの」とのこと(度々不甲斐ないが、原作も未読です)。
舞台は、第二次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。飢餓にも近い空腹、極限の孤独、容赦ない自然の中で、食料を求めてひた進む兵士たちの、身震いするほどの「生」への執着に咽喉がヒリつく作品だ。友軍の屍に目を向けながらもカニバリズム(人肉嗜食)に踏み切れない男の葛藤が、文字通り生々しく描かれる。
もともとカニバリズムに興味があるものの……、生はあかんよ生は。ジュルジュル生血吸ったりするのでグロが苦手な人にはおすすめしにくいが、決して作り話ではない(かつ、作った画だからこそ)、苛酷な戦場での歴史を知る手掛かりにはなるだろう。

『野火』 2015.8.20鑑賞
http://nobi-movie.com/

監督:塚本晋也
出演:リリー・フランキー 中村達也 森優作 中村優子 山本浩司
公開日:2015./劇場:京都シネマ
【評価】
期待度……ドキドキ
満足度……ぐぐぐっ

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